あなたは朔日参りという言葉をご存知ですか?
毎月1日(朔日:ついたち)に神社に参拝することです。
日本の中心伊勢神宮の朔日参りはとてもたくさんの人が訪れ、ちょっとしたイベントのように盛り上がります。
それに合わせて、伊勢神宮の近隣のお店、特におかげ横丁内のお店では、朔日にちなんだ料理が提供されます。
赤福の出している朔日餅(ついたちもち)や、すし久が出している朔日粥(ついたちがゆ)などが非常に有名ですね。
朔日餅・朔日粥は毎月1日にしか販売されず、しかも毎月内容が変わるため、同じ種類のものが食べられるのは年に1回だけ。
そんな朔日餅・朔日粥を全種類制覇するために、毎月欠かさず参拝に訪れる方もいらっしゃるくらいです。
そんなに限定品ならすごく並ぶんじゃない?
そう思う方もいらっしゃると思います。
朔日参りの混雑状況は、天候や土日なのかどうかでも違います。
結論から言うと、元祖朔日粥のすし久で(土日に)朔日粥を食べるためには朝の4時前くらいには並んでおきたいです。
今回はすし久ではなく、大通りから少し外れたところにあってねらい目の「とうふや」の朔日粥をご紹介します。
とうふやは朝5時の時点で待ち時間なし。
ねらい目です。
赤福の朔日餅については非常にたくさんの人が並びますので、前日の午後5時に受付番号表をもらって当日の朝3時に整理券と引き換えましょう。
また、赤福店内で朔日餅を味わうならほぼ並ばずにいただけるので、覚えておきましょう。
- すし久で朔日粥を食べるなら4時前には並びたい
- とうふやの朔日粥は朝5時で待ち時間なし
- 赤福の朔日餅は前日の午後5時に整理券引換券をもらおう
- 赤福の朔日餅を店内で食べるなら待ち時間は短い
それでは詳しく紹介していきましょう!
朔日参りって?
朔日参りとは、一か月を無事に過ごせたことを感謝して、新しい月の無事や健康・商売繁盛などを祈念し、毎月朔日(ついたち:1日)に早起きして神社に参拝することです。
この習慣は特に伊勢神宮に限ったことではなく、どの神社でもこの風習はあります。
ただ、人がたくさん集まって、限定の商品が販売されたりするのは伊勢神宮くらいだと思うので、やっぱり東海地方としては非常に大きな行事です。
伊勢神宮朔日参りの朝5時頃の状況
今回は2018年9月1日に参拝に行きました。
ちなみに2018年9月1日は土曜日です。
着いた時間は朝の5時前でした。
9月1日と言っても、さすがに朝の5時前となるとかなり暗い。
駐車場はそれほど混んではおらず、おかげ横丁にそれなりに近い位置に駐車することができました。
駐車場からおかげ横丁に向かう道ですが、こうやってたまに早起きして外を歩くと、とっても気持ちがいい。
きっと月によって感じ方は変わるんだと思います。
いつもよりもピリッと引き締まるような空気を身にまといながら、赤福の方に歩いていきます。
赤福の前につくと、しっかりと看板がライトアップされ、店の方たちとたくさんのお客さんで非常に活気があります。
朔日餅にはどれくらい並んでいるんだろうと思い、お店の横に目を移すと・・・
すごい行列!!
五十鈴川にかかっている釣りバカのロケ地に使われた「新橋」のはるか向こうの方まで行列ができています。
もう少し奥まで歩いていき、朔日粥で有名なすし久の前はこんな感じ。
こちらも店の前から行列ができていて、五十鈴川の方まで約50人ほどの人が並んでいます。
土曜日の朝5時前の時点でこれくらいの並びというのは、頭に入れておいた方がいいかもしれません。
すし久の朝5時の並びは約50人。
とうふやの並び状況と注意点
今回の目当てはとうふやの朔日粥。
とうふやは赤福やすし久と違い、おかげ横丁の中心から少し離れたところにあります。
下の地図の赤丸3番の場所です。
ちなみに、1番が赤福、2番がすし久、4番が後で出てくる朔日うどんのふくすけです。
とうふやだけ少し離れているのが分かりますね。
※画像はおかげ横丁公式HPより引用
ご存知の方も多いとは思いますが、赤福などのおかげ横丁の中心地だけに目がいっていると案外見落としがちなお店。
とうふやの名物は、風味豊かな寄せ豆腐と国産あなご料理。
朔日参りの日だけではなく、普通に伊勢神宮に参拝に行ったときにも、よくお昼ご飯を食べます。
席数も多いので待ち時間も少なく、ご飯はボリュームもあって結構おすすめ。
そんなとうふやさんに足早に向かうと、8人くらいの人がお店の前に並んでいました。
お店の前にはこんな張り紙が。
全員お揃いでお並びください。
順番にお呼びいたします。
お揃いでない場合再度お並び頂きます。
友だちと別々の車で向かって現地集合する時なんかは気を付けたいですね。
お店の前に並んではいましたが、お店の中は空いていたようですぐに案内されました。
土曜日の朝5時、とうふやは待たずに入れたという点は要チェックです。
とうふやの朝5時は待ち時間なし。
とうふやの店内
とうふやの店内ですが、やはり昼間にくるのとは違い雰囲気があります。
明るさも控えめで、落ち着いた感じの店内。
席に着くと、さっそく店員さんに聞かれます。
「朔日粥はおいくつご用意いたしますか?」
メニューもなく朔日粥の数だけ聞かれました。
今回は家族4人でしたので4つ注文して座敷で待ちます。
朝5時半くらいになると少しずつ空が明るくなってきます。
とうふやの朔日粥はやさしくあたたかい味
待つこと数分、やってきたとうふやの朔日粥がこちらです!
雑穀粥、作りたて寄せ豆腐、漬け物、茄子のおひたし、ねぎ入り玉子焼き。
特筆すべきはお粥の量。
お粥がメインなので当たり前かもしれませんが、意外と茶碗の底が深くて、たっぷりお粥が入っています。
早速一口お粥をいただいてみます。
うん、ものすごくやさしい味。
お粥の中には胡麻や大豆などが入っています。
味付けはほとんどなく、お米の甘さが際立ちます。
早朝に食べるお粥っていいですね。
消化にもいいだろうし、何より体があったまります。
秋や冬になってさらに気温が下がってくると、おいしさが何倍にも感じられそうです。
そしてとうふやの名物、寄せ豆腐。
お粥の味がひかえめなので、豆腐にはダシと薬味を添えていただきます。
うむ、こちらもいつも通りおいしい。
大豆の香りと甘みが口の中に広がります。
食べ進めていくと少しお粥の味が物足りなく感じてくるので、豆腐にかけるダシをお粥に一回しかけます。
おお、これもうまい!
味を変えながら食べられるのって、どんな料理でも飽きずに楽しめられますよね。
とうふやの朔日粥はひとつ600円でした。
すし久やとうふや以外なら、海老丸もあり。
海老丸については別記事でまとめています。
伊勢神宮朔日参りの朝6時頃の状況
6時前になるともうだいぶ明るくなっていて、五十鈴川の流れもはっきりと見えます。
そして少し離れたところから赤福横の新橋を眺めてみると。
橋を渡って赤福の対岸にまで列ができています。
そして対岸に渡っても列が続いていて、ざっと見ても200人くらいは並んでいそうです。
すし久の前に行ってみると、すし久の並びは少し伸びていて60人くらいでしょうか。
途切れることなくお客さんが来ているんですね。
あらかじめ作っているお粥がなくなると売り切れになると聞いているので、やはり早く並び始めるに越したことはありません。
おかげ横丁内の朝市も盛り上がっていて、活気にあふれた空間です。
赤福の朔日餅の買い方
実は赤福の朔日餅をお土産を買うには、前日にお店に行き受付番号表をいただくのが確実です。
前日の午後5時に赤福のお店に行くと、受付番号表というものがもらえます。
それを持って1日の午前3時30分に再度お店に行くと、今度は受付番号表と引き換えに列整理券がもらえます。
列整理券には番号が書いてあって、4時30分になると列整理券の番号順に並ぶことができます。
そして先頭に並んでいる人から順番に販売開始です。
整理券をもらえない場合は当日の列に並ぶ必要がありますので、遅くとも朝の5時くらいには赤福に到着したいですね。
前日の午後5時に受付番号表をもらう
↓
1日の午前3時30分に受付番号表と列整理券を交換
↓
午前4時30分に列整理券に書かれている番号順に並ぶ
↓
午前4時45分に販売開始
すし久の提供料理と提供開始時間は?
2018年9月1日のすし久の朔日粥は、しめじ雑炊600円でした。
また、すし久の朔日粥の提供開始は4時45分から(月によって違うかもしれません)。
おそらく4時45分にはそれなりに長い列ができていたはずなので、すし久さんの朔日粥を食べるなら朝4時くらいには並びに加わりましょう。
お粥がなくなって売り切れになると食べられないと聞いたことがあるので、6時くらいまでには並ばないと食べられないかも。
土日ではなく平日ならもう少し並びは緩いかもしれません。
赤福の朔日餅をいただく
赤福の9月の朔日餅は萩の餅でした。
要するにおはぎですね。
相変わらず長蛇の列は途切れませんが、それはすべて朔日餅をお土産で購入するための列。
実は店内で朔日餅をいただくならほとんど待つことなく食べることができます。
お店の前にいる店員さんに「店内で食べたいのですが」と声をかけ、店内喫食用の列に加わりましょう。
僕たちは朝の7時に行きましたが並び0で店内に入れました。
とは言え、やはり店内も人はたくさん。
朔日餅を二つ注文して、座るところを探すのに少し待ちます。
場所を見つけて腰かけると、お店の人がちょうどいいタイミングでお餅を持ってきてくれました。
お茶の色が少し変わっています。
口にしてみると、これは大葉の香りかな?
とてもさっぱりした口あたりで甘いものに合うお茶です。
粒あんに包まれた萩の餅を割ってみると、やはり中には米粒が。
ああ、おばあちゃんの家で出てきたおはぎを思い出す・・・。
そんなに甘くないあんでとても食べやすく、お茶とも相性抜群。
小さい頃に縁側で食べたおはぎの味と重なります。
ちなみに赤福の店内では、ガラス張りの向こうで赤福餅を作っているところを見ることができます。
おかまに入った大量のこしあんの上に丸めた餅を置いていき、おかまの淵を使って器用にあの赤福の模様をつけています。
こうやって手づくりされているところを見ると、さらにおいしさが感じられますよね。
赤福店内で朔日餅を食べる場合はほぼ並びなし。
伊勢うどんのふくすけの朔日うどん
おかげ横丁は、朔日参りの参拝者のために朔日朝市を開催しています。
面白いのが、いろいろな店舗で朔日にちなんだ料理を提供しているところ。
2018年9月1日のラインナップはこちらです。
ふくすけ | さんまうどん |
---|---|
団五郎茶屋 | 朝そばセット |
すし久 | しめじ雑炊 |
とうふや | 雑穀米粥 |
野あそび棚 | 順才の汁かけごはん |
横丁そば | 朔日そば(0時頃開店) |
浪曲茶屋 | 黒ゴマそうめん |
事前におかげ横丁のHPをチェックしておくと、何が提供されていて、何時に開店か知ることができます。
⇒要チェック!:「おかげ横丁HP」
今回は伊勢うどんが気軽においしく食べられるふくすけさんの朔日うどんをいただきました。
提供されていたのはさんまうどんで、なんとお値段300円!
伊勢うどんが500円なので、かなりリーズナブルなのが分かります。
刻んだ細ねぎと、かまぼこ、そしてさんまの天ぷらが入っています。
もちろんうどんは伊勢うどん。
ただ、いつもの伊勢うどんのような黒いつゆではなく、普通の醤油ダシです。
※伊勢うどんはコシがないのが特徴のうどんで、食感が独特。
ダシのいい香り。
さんまの天ぷらは小ぶりですが、しっかりとさんまの味が感じられておいしい。
朝早いので揚げ物の天ぷらが小さめなのは逆に好印象です。
朝市で出されているメニューを食べていると、どんどんとおなかいっぱいになっていきます。
計画立てて、どのお店の何を食べるか決めておいた方がいいですね。
そういえば、我が家御用達のモクモクファームのもくとんをおかげ横丁内で見つけました。
こちらの豚かば丼は絶品なので、一度食してみてください。
伊勢神宮参拝
もちろん食べるだけではなく、伊勢神宮への参拝も忘れません。
途中、桑名のBeer Bar TOBIRAでよくごちそうになっている伊勢角屋麦酒さんの内宮前店を見つけたり。
朝の伊勢神宮は本当に気持ちがいい。
空気がより澄んでいるように感じられます。
山に雲がかかっていて幻想的な雰囲気を醸し出していました。
朔日参りの主目的は伊勢神宮の参拝なので、ちゃんとお参りしましょう。
朔日餅をサービスエリアで食べるという選択肢
実は、朔日餅は御在所サービスエリアの中にある赤福茶屋でもいただくことができます。
こちらの店舗、赤福はもちろん、夏は赤福氷の販売、そして毎月朔日には朔日餅の販売を行います。
朔日餅の販売は正午からですので、早起きは苦手だけど朔日餅は味わってみたいという方におすすめです。
さらに、サービスエリア内のラーメン屋「開花屋」でも朔日麺が販売されています。
お手軽に朔日料理を食べるなら御在所サービスエリアでもいいと思います。
ただ、個人的には他のお店の朔日料理を味わったり、おかげ横丁や伊勢神宮の早朝の空気を楽しんでいただきたいです。
月に1回のイベントなので、ぜひ早起きして伊勢まで足を運んでみてください。
おまけ:地下通路のハートの石
駐車場からおかげ横丁方面に向かう時に通るこちらの地下道。
途中にいろいろな絵が飾られていたり、伊勢神宮の説明なんかが書いてあります。
この通路の壁に埋め込まれている石のどこかに、画像のようなハート形のものがあります。
見つけると幸せな気分になりますので、この地下通路を通る時はぜひ探してみてくださいね。
伊勢神宮の朔日参りで覚えておくべきポイント
- すし久で朔日粥を食べるなら4時前には並ぶべし
- 赤福の朔日餅は前日の5時に引換券を
- とうふやの朔日粥は穴場
とうふやの口コミ
今回ご紹介したとうふやさんの食べログの口コミを見てましょう。
御朱印巡りのお昼ご飯にとうふやさんへ。平日なのに賑わってました寄せどうふ膳に+100円でご飯を味ご飯に変えてもらいました。お豆腐、まずは何もつけず、次にお塩、最後にタレと生姜やネギの薬味と一緒に食べてくださいとお店の方に説明を受けました。ほんのり温かくて、何もつけないとお豆腐の優しい甘みがよくわかるし、お塩をかけると甘みが引き立つ感じで、これも美味しい‼︎
タレも醤油辛くなくて、割と薄めでさっぱり。
でもお塩でいただくのが一番好きかも。
厚揚げの煮物も味ご飯も薄味。
どれも美味しかった‼︎お豆腐なので物足りないかな?って気もしますが、ボリュームがすごくて完食できなかったです…
お豆腐が食べても食べても減らないぐらいで。
ごめんなさい。お店はおはらい町が路地を入ったところなので、ザワザワしてなくて雰囲気もいいですよ。
お豆腐だけでなく穴子料理も看板なので、次はそちらも食べてみたいな。
そうなんです。
意外とボリュームが多いのがポイント。
とうふやのアクセス・営業時間など
店名 | とうふや |
---|---|
住所 | 三重県伊勢市宇治浦田1-4-1 |
TEL | 0596-28-1028 |
営業時間 | 平日:11:00~14:00、17:00~20:00 土日祝:11:00~20:00 (毎月1日は要確認) |
定休日 | なし(水曜日と毎月1日の夜間営業なし) |
まとめ
毎月1日の早朝は、朔日参りで非常に混雑する伊勢神宮。
朔日餅や朔日粥を目当てに参拝する場合は、朝の4時くらいには到着するように向かいたいです。
とうふやさんの朔日粥は、今回は朝5時に到着して待たずに入ることができました。
あらかじめどこに何時に向かうか決めてから行くとスムーズに回れると思います。